不動産投資におけるフルローン
不動産投資は物件を購入するため、ほとんどの場合で高額になります。
その投資額は数百万円から数億円にまで膨れ上がる場合もあり、一括での購入は非常に困難です。
そこで、初期の物件取得費用を抑えられるのがフルローンです。
フルローンとは、その名の通り、投資物件の費用額を全て分割に変換できる方法で、自己資本を全く入れる事なく物件を購入できるのでレバレッジ効果を高め、すぐに不動産投資を始められるというメリットがあります。
フルローンのメリットとレバレッジ効果
不動産投資のフルローンは住宅ローンやマイカーローンなどの通常フルローンと少し性質が違います。
ここでは、フルローンで不動産投資を行なった場合のメリットについてご紹介したいと思います。
・レバレッジ効果の向上
レバレッジ効果とはテコの原理のことで、小さい力で大きな効果をもたらすという意味の通り、ビジネスでは「小さな資金で投資効果をあげて収益をあげる」ことをレバレッジ効果と呼んでいます。
では、なぜフルローンにするとレバレッジ効果が高まるのかをご説明します。
例えば、年間100万の家賃収益を見込める1500万の物件を自己負担で購入した場合は、年間の利益が100万となりますが、その1500万円を頭金として年間300万の収益が見込める4500万の物件をフルローンで購入した場合、初期投資のない状態で300万の収益が可能となります。
そこで、フルローンの返済金利を含めた場合でも圧倒的に後者の利益率が高いということになります。
・自己資金を他の費用に補填
フルローンで物件を購入したことによって、自己資金を残しておく事ができます。
この資金は、運用中のランニングコストに充てたり、修繕などに割り当てることが出来るため、空室や家賃下落を防ぐことができます。
フルローンのデメリット
レバレッジ効果の高いフルローン不動産投資ですが、メリットばかりではありません。
・金利上昇
現在の日本不動産は「超低金利時代」と言えるほど、低金利で不動産投資に有利な時代となっています。
しかし、物価や計近の影響でいつ金利が上昇するかわかりません。
また、フルローンの場合は借入金が大きいこともあり、金利の上昇率がとても大きいため、万が一金利が上昇した際は非常に厳しい状況になります。
いつ、金利が上がるかという予測はできませんが、「いつか金利が上がる」ということを念頭に入れてフルローンを活用するべきでしょう。
・月々のローン返済が困難になりやすい
フルローンの場合は月々の支払い額が高額になりやすく、家賃収益が安定しない場合には自己資金から捻出する必要があるため、空室状況によっては返済に苦しむ可能性があります。
結局フルローンでの不動産投資はだめなの?
フルローンでの不動産投資は言ってみれば、「ハイリスクハイリターン」です。
リスクが大きな分、大きな収益を求めることが可能ですし、大きな損害が出る可能性も大きくなります。
ビジネスとして始める場合に、自分にとって最善の方法は何かをしっかり把握してフルローン投資を行なってみましょう。