奨学金の返済はいつから始まるの?
JASSO(日本学生支援機構)では、奨学金の返済は貸与が終了した月の翌月から数えて7ヶ月目から発生するとしています。
大抵の場合は、学校を卒業する3月が貸与終了付きとなる事が多く、就職後してある程度落ち着いた段階からの返済となります。(JASSOの場合、返済日は毎月27日)
また、何らかの理由で大学や専門学校を中退した場合では、最後に奨学金が振り込まれた月から返済開始時期を割り出すようになっています。
奨学金を一括返済したい
「奨学金の支払いを一刻も早く終わらせたい」「お金に余裕があるからもっと返済額を増やしたい!」
こんな時には割賦金を繰り上げて一括返済や、所得連動返済方式を利用することで、返済額を変更することができます。
・一括返済の場合
第一種奨学金/第二種奨学金は返済期日前の割賦金を繰り上げることで一括返済が可能となっています。
・所得連動型返済方法
これは、就職先の年収に応じて月々の支払い額を増額する方式で、所得が大きい場合は返済スピードを高速化することが出来ます。
また、所得が低くなった場合でも、定額返済方式、所得連動方式の二つを使って返済額を変更できるようになっている。
返済できない場合はどうしたらいい?
急なリストラや、職場環境に馴染めず辞めてしまったなどの事情で支払い能力がなくなった場合はどうなるのか、解説したいと思います。
1. 延滞金が発生する
支払い能力があるにも関わらず、無意味な延滞や、状況報告のない遅延には延滞金が発生します。
また、延滞金は延滞した時間が多いほど金額が上がってしまうため、返済がさらに困難になります。
2. 連帯保証人に請求が始まる
遅延しているにも関わらず、無断で支払いから逃げ続けた場合は連帯保証人に責任が譲渡されます。
これは奨学金の保証制度で「人的保証」を選んだ場合のみとなります。
連帯保証人が親、親戚である場合は、色々な人に迷惑をかけることになり、自分の首をさらに締めることになるため、こうなる前に対処する方が得策です。
3. ブラックリストに登録される
連帯保証人への請求が始まると、個人信用情報が共有されることとなり、銀行、クレジットカード会社の利用が非常に困難になります。
4. 給与、財産の差し押さえ
これは、支払い能力があるにも関わらず、無断で延滞しているような悪徳な場合にのみ、執行される事があります。
これはよほど悪徳でない限り起こらない事例なので、こうなる前に必ず申告しましょう。
奨学金がどうしても払えない時の対処法
奨学金制度というのは、元々お金のない苦学生でもしっかりとした学問を学ぶチャンスを作るための制度です。
元々は学生の救済を目的としているので、もし払えないと言った場合でも適切な対処が可能です。
日本学生支援機構では返済を延長する「返還期限猶予」制度を設けており、審査を通すと最大10年の返済延長を申請できます。
この制度を利用して、無理のない奨学金の返済を行いましょう。