安易なローンプランは危険
55歳になると、子育てが終了しますしある程度収入も安定してくるものです。
今は低金利の時代となっていますので、マイホームを住宅ローンを組んで購入できるのではないかと考えることもあるでしょう。
しかし、果たして55歳という年齢で、長期間の返済が待っている住宅ローンを組むのは無謀なのか悩んでしまうかもしれません。
もちろん、これにはいくつかの考えるべき要素があります。
たとえば頭金がどれだけあるのか、総額でいくらの支払いとなるのかという点があります。
もし十分な頭金があって、総額のうちかなりを支払えるのであれば、住宅ローン返済の負担はだいぶ少なくなります。
しかし、そうでないのであれば20年以上の返済期間を組むしかなく、しかも毎月の返済がそれなりの金額となってしまいます。
返済負担が大きいと手持ちの資金が目減りしますし、家計のやりくりのストレスが溜まってしまうでしょう。
安易にローンを組むといろいろなリスクが生じますので、じっくりと考えてから決めるべきです。
老後の生活資金を優先して計画すべき
そして最も重要なポイントとして、老後の生活資金を十分に確保できるかという点があります。
55歳だと、あと10年もすれば老後の生活が始まります。
その時点で、大きな住宅ローンの返済額が残っているのはリスクが高いです。
老後資金として活用できるものとしては退職金があります。
しかし、55歳からの返済となると、退職金を使って繰り上げ返済をすることになるでしょう。
退職金分が一気になくなってしまうので、かなりの痛手となります。
また、当然ですが貯蓄も減っていきますので、老後資金が先細りしてしまうのです。
これから先、老後のための資金を増やしたり新たに準備していくのは年齢的に難しくなります。
定年を迎えると年金からの収入となりますが、場合によっては年金支給の前に退職することもあります。
そうなると、ローン返済のために無収入の状況から支払いを続ける期間が何年も出てきます。
かなりの家計負担となることが予想されます。
こうした点を考えると、できるだけ返済期間を短くできるよう計画を練るべきです。
できるなら定年時には完済し、その後は出費を最大限減らせるようにすると安心です。
そして目減りする貯蓄や退職金についても計算し、その中でも老後資金を十分に確保できるかを考えましょう。
このように、ある程度年齢が行ってから住宅ローンを組むのはリスクが高いことが分かります。
利用するにしても、手持ち資金をどこまで使うか、どのくらいの返済期間となるのかをじっくりと考えて計画すべきです。
マイホームがほしいという気持ちだけで決めることなく、将来の老後生活をイメージして冷静に決定することがとても大事なのです。